【目的】バットスイング速度と等速性体幹筋力,および、スクワット重量との関連を検討し,野球競技におけるバットスイング速度を高めるための効果的なトレーニングにつなげることを目的とする.【方法】対象は大学硬式野球部選手27名(野手のみ). バットスイング速度はマルチスピードテスター(SSK社製)を用い,ティーバッティング5回実施時の平均バットスイング速度を測定.等速性体幹筋力はCybex770-Normを用い, 体幹屈曲・伸展のピークトルクを測定. 角速度は15,30,60,90,120deg/secとし,3回ずつ測定.スクワット重量は5回連続実施可能な最大重量を測定.統計解析は, バットスイング速度と等速性体幹筋力,および,スクワット重量について相関を検討した(p<0.05).【結果】平均バットスイング速度と等速性体幹筋力の相関係数は,体幹屈曲 角速度30,60deg/secにて0.407,0.465,体幹伸展 角速度15,30,60,90deg/secにて0.445, 0.561, 0.556, 0.497(すべてp<0.05)であり,有意な相関関係が認められた.平均バットスイング速度とスクワット重量においても有意な相関関係が認められた(0.473, p=0.013).【結論】バットスイング速度は低速域における等速性体幹筋力、および、スクワット重量と関連する.