反応性愛着障害のAさんは入院1週間以降、問題行動が増え、繰り返しが減少したのは看護師の関わりが影響したのではないかと考えた。愛着障害の研究は少なく、問題行動と看護師の関わりについてほとんど明らかにされていない。本研究は反応性愛着障害の患者へのよりよい関わりにつながると考える。なお本研究では「自傷行為」「器物破損」「オーバードーズ」を問題行動とする。研究目的は看護師の関わりによって、反応性愛着障害の患者の行動がどのように変容したかを分析すことである。
事例研究の方法を用い、入院中を前期、中期、後期と区分し、その時期でのAさんの言動、実践内容、Aさんの反応をカルテより抽出し、内容を分析した。
所属施設の倫理審査委員会相当の機関に承認を得た。対象者及び、家族に文書して、研究の方法、目的、研究結果の公表、自由意志であり不利益は生じないことを説明し同意を得た。問題行動の背景には高校受験という発達課題、「注目されたい行動」<!--[if !supportFootnotes]-->「愛情試し行動」<!--[if !supportFootnotes]-->があると考えられた。Aさんが落ち着いた要因としては、「高校受験の合格」があり、発達課題を捉えることは重要であった。また、問題行動に対して看護師がその都度対応していたことで、Aさんとの信頼関係が確立された。そしてAさんの健康的な発達が促進され自己肯定感が高まり、問題行動が見られなくなったと考えた。
共著:太田千穂、二瓶洋子、菊地裕之