本研究では、東日本大震災から5年経過した復興過程において、現在も仮設住宅で生活している被災者の生活や健康に関する意識を明らかにし、仮説住宅における医療系大学教員と学生により継続した健康支援ボランティア活動の効果について検討する。生活に関する意識およびボランティアの効果についてはインタビュー調査、健康に関する意識については健康関連QOLとしてSV-36V2TMを使用してデータ収集した。対象は11名であった。結果、<健康。健康意識>が高まっている反面、身体的QOL(PCS)が国民標準値より低く、身体面に関して満足していないことが明らかになった。また、継続的ボランティアの効果として、安心感、嬉しさ、楽しさが得られること、健康習慣の定着、感情の共有が可能となることが示唆された。
p.141-150
富澤弥生、鈴木千明、小野木弘志、一ノ瀬まきの、中村令子、三澤寿美
文部科学省戦略的研究基盤形成支援事業(平成24年度~平成28年度)