胸部解離性大動脈瘤の急性期は、降圧療法が原則であり、そのため約1ヶ月間のベッド上安静を強いられる。患者は、突然の発症により精神的に混乱した状況にあることが多く、さらに点滴ラインや心電図モニターなど身体的拘束から、精神的・身体的苦痛が大きい。そこで、音楽を活用することでリラックス効果が得られるのではないかと考えた。結果、音楽を使用することにより、血圧の低下が顕著に見られた。胸部大動脈瘤急性期における音楽の使用は、血圧の安定に有効であることを明らかにした調査研究である。(本人分担:研究全般において中心的役割を果たした)
p.58-60
藤野智子,石沢美紀子,三浦千明,渡邉澄子