学生が事故リスクの高いと捉えていた場面について検討した。病院実習では、<ベッド上><こどもの行動><移動時>などで、幼稚園実習では、<遊び><場所><こどもの行動>などのカテゴリーが抽出された。病院実習に関しては、学生の視線が一番集中しやすいのがベッド周囲であったこと、授業でも安全対策としてベッド柵について頻回に触れていたことなどが考えられた。また、両者とも<こどもの行動>が抽出されていたが、単にこどもの危険な行動だけを捉えていたのではなく、病院実習においては鎮静剤投与後の窒息を予測することができていた。学生における小児の安全教育においては、繰り返し触れることやリスクを意識しやすい具体的な課題を設定することが重要であると示唆されtた。
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富澤弥生、鈴木千明