東日本大震災後、仮設住宅に居住する被災高齢者の健康課題を明らかにすることと、訪問看護ボランティア活動のあり方を検討することを目的とした。健康に関して変化したことなどについて、自由に語ってもらう半構造化インタビュー調査を行った。対象は、被災高齢者10名、男女比5:5、平均年齢77.1±9.7歳であった。結果、被災高齢者の健康課題のカテゴリーとして、《血圧管理困難》、《睡眠障害》、《活動量低下》、《コミュニケーション不足》の4つが抽出された。身体面・精神面において被災高齢者の話し相手となる訪問活動は重要な看護であり、信頼関係を構築するために継続した訪問看護の重要性が示唆された。
p.71-74
富澤 弥生・一ノ瀬 まきの・鈴木 千明・中村令子・三澤寿美