『文化財が語る 日本の歴史 政治・経済編』會田康範・下山忍・島村圭一編
門脇佳代子「仏像はどうやって守られてきたのか」(pp.123~136)羽黒山(山形県)は江戸時代まで神仏習合の典型である修験の山であったが、1870年(明治3)羽黒山・月山は神社となり、翌年には「三山即一」として湯殿山も神社とされた。その結果、居場所を失った仏像は、多くが破壊や散逸の憂き目に遭った。そんな廃仏毀釈をくぐり抜けて伝わった仏像の例として、出羽三山神社の「千佛堂」に祀られる仏像群(佐藤仏像コレクション)と、手向地区にある正善院黄金堂の諸尊像について紹介する。
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