高齢者が〈迷惑かけたくないと思う意識〉について文献検討し、どのような内容が記述されているのか、<迷惑>と<自立・自律>の視点から分析し、今後の研究の方向性の示唆を得たル事を目的とした。キーワード「迷惑」「高齢者」「介護」「自立」「自律」を組み合わせ検索し、重複論文を除いた64件を対象、分析を行った。結果【老化との自己対峙】【役割の喪失】【自分の尊厳を守る】【他者や家族から介護を受ける介護への気兼ね】【家族の役割】という5つのカテゴリ、8つのサブカテゴリが抽出された。結果より、誰に介護されたいのかについては、性差があると考えられ、「迷惑をかけたくない」背景には、性差、夫婦世帯、独居高齢者世帯、介護経験の有無が少なからず影響を及ぼしていると考えられる。今後はコロナ禍という時代背景において、人々の価値観や考え方にも変化が見られる事も視野におきながら検討を進めていきたい。