論文

基本情報

氏名 佐藤 博彦
氏名(カナ) サトウ ヒロヒコ
氏名(英語) Sato Hirohiko
所属 総合福祉学部 社会福祉学科
職名 助教
researchmap研究者コード
researchmap機関

題名

「災害福祉に関する一考察(2)
―阪神・淡路大震災での対応に焦点をあてて―」

単著・共著の別

共著

概要

本稿の目的は、過去の災害時において生じた諸問題に対し、社会福祉のどのような主体が、どのような対応を行ったのかについての整理を通して、「災害福祉」のあり方について検討を行うことを目的としている。
 我が国の災害対応/災害研究については、災害関連法体制の整備状況からもわかるように、過去の災害時の経験の積重ねであり、過去の経験をもとに災害対応/災害支援/災害研究がなされていることからも、現在及び今後の災害対応の枠組みについての議論は、歴史的な対応を踏まえた上での整理が求められる。
また、災害時の対応については、いわゆる「公助―共助―自助」という関係性が存在し、これらが発災時には非常時「緊急支援システム」2)という形で対応を担うこととなっており、公助としての法制度に基づいた対応の代替・補完的な機能として、被災地内での自助努力や被災地外からの災害時のボランティア・NPO等の多様な主体による対応がなされている。この災害時の対応及び対応を担う主体の関係性については、社会福祉においても「公助―共助―自助」という関係性の中で、公助の代替・補完的な機能を自助や共助が果たしてきたという部分で親和性が見受けられている。
 つまり、本稿において災害福祉について議論を行う上で、着目する視点としてあるのは、現状での災害対応について論じるには過去の災害対応/支援について目を向け、その時点での発災による各種被害に対して、「公助―共助―自助」という関係性の中でどのような主体による対応・支援がなされたのかについての整理することで、今後の「災害福祉」ないし「災害ソーシャルワーク」のあり方について考えることができるといえる。
 そこで、本稿では、拙著での取り組みを踏まえ、過去の歴史的な災害対応/支援の比較・検討のために、1995年の阪神・淡路大震災に焦点をあて、阪神・淡路大震災に関する文献の整理をもとに、発災により顕在化した諸問題及び「公助―共助―自助」の関係性の上での社会福祉による対応について整理を行った。
渡辺圭 日野さくら 笠松剛士 岩澤龍司 元村智明 佐藤博彦 田中治和 塩村公子

発表雑誌等の名称

感性福祉研究所年報 第16号

発行又は発表の年月

201503