福祉専門職の支援活動を行う課題の中でも、福祉専門職の役割として大きいと思われるのは、避難所における福祉支援が必要と思われる避難者に対する、スクリーニングの手法である。
そこでこの研究では、この課題解決の一助とすべく、災害派遣福祉チームが支援活動を展開する際の、一般避難所におけるスクリーニングの項目を明らかにしようとするものである。
東日本大震災の経験を教訓として、「災害派遣福祉チーム」の設立に向けた取り組みが進められている。この中でもいち早く取り組んだ岩手県では、活動マニュアルを取りまとめるなど、具体的な活動内容を整理し、実際に熊本地震や台風10号被害において一般避難所で活動を展開した。しかしその中で、スクリーニング手法のあり方が課題となったため、これの検討を行い実際に岩手県、青森県、宮城県、福島県および山形県で検証作業を行った。