重症心身障害児をもつ母親を対象に、「ショートステイサービスの現状と要望」等についてグループインタビューにて自由に語ってもらった。母親らが語ったショートステイサービスや必要としているサービス内容に関する結果として、「サービス事業所の不足」、「サービス利用時の柔軟性」、「サービス事業所の受入体制」、「サービス利用に対する母親の心理」に関する語りに整理することができた。今後は、母親以外の他者が子どもを支える体制づくりは、子ども・家族・支援者が互いに手を取り合い進められていくことが望ましい。子どものケアをできる母親以外の他者が地域に存在することは子どもにとっては大きなメリットとなる。ショートステイなどを利用しながら、子ども自身の身体状況や体調を理解する他者を増やし、子どもが楽しく過ごすことと同時に子どもが安心して生活できる拠点を構築していくことが大切な視点であると考えた。
総p.144pp.65-80