本研究では、本学保育士課程卒業生の現職や在学中の就職活動方法等について、基礎的データを集めることで、保育者を目指す学生に対する4年制大学におけるキャリア教育の課題について抽出することを目的とした。その結果、早期離職や転職の問題を回避するためには、働くことに対し何らかの葛藤、悩みが生じた場合の対応策や、それを見越した問題解決能力涵養のためのキャリア教育を、卒業後のフォローアップも含め検討する必要が示唆された。また、ライフイベントを含め将来を見据えた上で、就職に対する妥当性や現実性などを点検評価する指導プログラムや、労務諸条件に関する基礎的事項の理解の上にそれらの実際を学ぶための指導プログラムなどの開発が課題といえる。
共著者:高野亜紀子、日野さくら、利根川智子、和田明人