通信制大学で精神保健福祉援助実習を修了した精神障害を有する10名を対象に質問紙とインタビューによる質的調査分析を行い、当事者性のある実習生が実習中に遭遇する「困難さ」として、「実習指導者や利用者・患者との関係性の構築」、「障害特性によるストレス脆弱性」「当事者と支援者の両視点での葛藤」があること、また、当事者性の強みを生かしたソーシャルワーカー(精神保健福祉士)養成において取り組むべき今後の課題として、実習生のレディネス(準備性)を把握するための測定方法と基準設定および基準に到達するための効果的な教育プログラムの開発の必要性について報告した。