パーキンソン病(PD)患者3名を対象に、リズミカルな指運動トレーニングがすくみ足歩行(FOG)と脳波活動に及ぼす影響を検討した。参加者は1日2回、3分間のリズミカルな指運動トレーニングを4週間受けた。介入前後で、出入り口の有無による歩行状態の加速度と脳波活動を測定した。FOGを示すFreezing Index(FI)を加速度データから算出した。介入前に観察された出入り口のある歩行状態での高いFIは、介入後には減少した。介入前に高かった前頭部βバンド活動は、介入後に減少した。したがって、参加者のFOGとβバンド活動は低下した。リズミカルな指運動トレーニングは、FOGに対する効果的な介入としての可能性を示しているが、さらなる研究が必要である。