[目的]本研究では,足趾把持力の測定場面において適切な足趾把持バーの握り位置を明らかにするため,最大筋力の発揮できる位置および再現性の観点から検討した。[対象・方法]健常成人男性24名を対象とした。足趾把持力の測定は,足趾把持バーを第1趾節間関節(interphalangeal joint 以下,IP)直上,第1趾節関節より前方(IP 前方)および後方(IP 後方)の3条件とした。[結果]分析の結果,IP 直上の足趾把持力は,IP 前方および IP 後方より有意に高値を示した。また,級内相関係数(1,1)は,3条件とも良好であった。[結語]本研究結果から,最大筋力発揮および再現性の観点から足趾把持バーの位置は,IP 直上が適切であることが示された。
10(4):199-202,2021
相馬 正之, 村田 伸, 甲斐 義浩, 中江 秀幸, 佐藤 洋介, 村田 潤