本研究の目的は,足指の握力が最大となる肢位とその測定再現性を検討することである.健康な女性20名を選び、3つの条件下でつま先立ちの強さを測定した。その結果、股関節90°と膝関節90°の屈曲と伸展の座位は、股関節90°と膝関節90°の屈曲の座位と立位に比べ、足指の握力が有意に低いことが判明した。さらに、90°股関節と膝関節の屈曲座位が最も良いクラス内相関係数(r = 0.813)をもたらした。この結果は、座位で股関節と膝関節を90°屈曲させた姿勢が、最大限の力を発揮でき、繰り返し測定できることから、つま先立ちの筋力測定に最も適した肢位であることを示唆している。
26:1955-1957,2014.12
Masayuki Soma, Shin Murata, Yoshihiro Kai, Hideyuki Nakae, Yosuke Satou