股関節屈曲角度の違いによる膝関節伸展位での足背屈自動と足背屈他動の可動域について調査した。対象者は健常成人32名であり、股関節屈曲0度、屈曲45度、屈曲90度の3条件で各2回計測して平均値を代表値とした。結果は、屈曲0度が15.0±10.7度、屈曲45度が12.6±5.6度、屈曲90度が4.6±8.1度であった。統計学的には屈曲0度と45度に比べて屈曲90度が有意に低下していた。以上より、二関節筋の影響を把握するために臨床的に用いられている膝関節伸展位での足関節背屈のROM-Tでは、股関節屈曲角度を規定・統一する必要性が示唆された。