「介護保険居宅サービスの利用実態―在宅療養者と事業所のアンケート調査―」
介護保険サービス利用実態の調査目的で、全国パーキンソン病友の会A県支部の在宅療養者(療養者)とサービス提供側の通所介護(デイサービス)と通所リハ(デイケア)の事業所に郵送法で調査を行った。回収率は療養者51.2%、事業所23.6%であった。療養者の要介護認定率は72.4%、しかしYahrⅠ~Ⅳの24名が未認定、認定を受けていてもサービスを利用していない5名も存在した。療養者の回答では、デイサービス(24.1%)よりもデイケア (36.8%)の利用が多く、特にYahrⅢの利用が多く、デイケア中心に利用していた。事業所の回答では78施設中61施設(78.2%)でPD患者の利用実績があり、療養者の回答同様にYahrⅢの利用が多かった。しかし、デイケア(21.8%)よりもデイサービス(56.4)%の利用が多かった。リハ担当職種は、療養者の回答第1位が理学・作業療法士(58.6%)であったが、事業所は介護士(33.3%)が第1位、理学・作業療法士(22.7%)は第3位であった。リハ実施・提供内容は、療養者と事業所の回答ともに、集団体操の回答が多かった。事業所が回答した利用目的は「他者との交流」、「外出の機会確保」が多く、療養者の利用目的と一致していないと考える。
2017.4.15 日本教育会館 リハ-8 ポスターラウンド
中江秀幸・相馬正之