作業療法士養成課程を担う本専攻では,指定規則の18単位を大きく上回る23単位を導入しており,臨床教育を重視している.また従来の実践経験の少ない学生が対象者を担当し,独自に行った評価結果に基づき障害像を考え作業療法介入を実践するため,学生は実習記録等の机上学習に追われ,臨床の有意義さや面白さを実感できないこともありることや,指導者にとっては記録やレポート中心の指導になってしまうこともあり,臨床家として学生に作業療法の良さを伝えきれず,互いに未消化な状況となることもあった.我々はこういった経験をふまえ,新カリキュラム(新カリ)型の臨床教育として,指導者が臨床の場面を通して学生を指導することができ,学生はその中で段階的に学習できるような実習に変更した.これらの臨床実習で学んだ学生に実施した学びやすさの関する調査結果について報告した.
紀國谷恵子 佐藤善久 渥美惠美 五百川和明 小野治子 伊藤明海