筋萎縮性側索硬化症はじめとする神経疾患(難病)による重度障害者(対象者)に関して,国際生活機能分類(ICF)の理念に基づき,「心身機能・身体構造」,「活動」,「参加」,「環境因子」,「個人因子」の生活機能に関する評価について理解することを目的に展開した.医療を専門としない受講者が理解しやすいために,できるだけ平易な表現を心掛けた.特に,疾患を有する対象者理解には,とかく医学的な理解が重視されるが,それは生活機能の構造上の一部であることを強調し,「参加」を目的とした上でICFの視点に立ち,多角的に相互作用として捉えられることの重要さを示した.
pp.212-220