論文

基本情報

氏名 田邊 素子
氏名(カナ) タナベ モトコ
氏名(英語) Tanabe Motoko
所属 健康科学部 リハビリテーション学科(理学療法学専攻)
職名 准教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

題名

「腰痛に関連する脳活動と抑うつ傾向との関連」(査読付)

単著・共著の別

共著

概要

慢性腰痛の長期化のリスク因子として心理社会的要因が考えられる。本研究の目的は、近赤外分光法(NIRS)を使用し、腰痛を喚起する画像を呈示したときの脳活動とうつ傾向との関係を調べることである。被験者は、21歳から22歳の健常な右利きの若い女性成人11人であった。被験者はBeck Depression Inventory II(BDI-II)および「恐怖回避思考質問票(FABQ)に回答した。多チャンネルNIRS装置を用いて、腰痛に影響するまたは影響しない日常活動場面を無作為に提示している間に、両側 dorsolateral PFC(DLPFC)および両側Frontal pole(FP)の4つの関心領域の酸素濃度変化量を測定した。 DLPFCおよびFPは、情動的な影響を処理するために重要であると考えられている。 BDI-IIとFABQは正の相関があった。被験者はBDI-IIのスコアに応じて2つのグループに分けられた。 6人の被験者が高スコア群に属し、5人の被験者が低スコア群であった。腰痛に影響する場面の視聴時、左右のFPにおおいて、2群間に脳活動の有意差があった。高スコア群の被験者はFP領域で活性化が減少したが、低スコア群は、有意な差は見られなかった。今回の結果は、うつ病傾向を有する若年女性は、腰痛をイメージする画像を視聴したときにFPにおける脳活動の低下を示すような反応をすることを示唆している。
pp.141-147
<i>田邊素子</i>,庭野賀津子,佐藤洋介,鈴木堅二

発表雑誌等の名称

感性福祉研究所年報19号

発行又は発表の年月

201803