論文

基本情報

氏名 五十嵐 守
氏名(カナ) イガラシ マモル
氏名(英語) Igarashi Mamoru
所属 健康科学部 リハビリテーション学科(理学療法学専攻)
職名 准教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

題名

「FFTスペクトルを用いた初期乳児期の自発運動の経時的変化の検討―肘の屈曲伸展運動に着目して―」

単著・共著の別

共著

概要

近年,初期乳児期の運動学習を促している要因の一つに乳児の自発運動が考えられている.乳児は自ら外界に働きかけ,その変化を感じ取ることで自ら運動学習を促しているという.先行研究では,この自発運動の様子は生後2ヶ月頃変化することが報告されている.また手足のマーカの軌跡の大きさを比較した研究や自発運動の一つであるハンドマウスコンタクトの回数を比較した研究でも,2ヶ月頃一時的に少なくなることが報告されている.一方でパーキンソン症候群の振戦の加速度にFFTスペクトル解析を行い健常人との比較した研究では,FFTスペクトルの周波数とパワーに違いがあることが報告されている.つまりFFTスペクトル解析で中枢神経系の作用の変化が表せることを示している.そこで,本研究では初期乳児期の自発運動における肘の屈曲伸展運動に着目して,その運動の角加速度にFFTスペクトル解析を行い,その変化がどのように現われるのか,また乳児の発達を表すパラメータになり得るかを検討した.結果、随意的リーチが顕著になる生後3・4ヶ月の時期に13-20Hzの帯域のパワーの積分値・%FFTの値は小さくなり,上位中枢の関与の増加が示唆され,FFTスペクトル解析は乳児の発達変化を表すパラメータになり得ることを示す事ができた.今後は成長に伴うピーク値の変化を明らかにするとともに,中枢神経に障害がある子どもの運動発達の変化を定量化する事ができないか検討したい.
pp.138-139
五十嵐守、小山秀紀、出江紳一

発表雑誌等の名称

日本人間工学会 第56回大会、芝浦工業大学

発行又は発表の年月

201506