教職課程で学ぶ学生にとって教育実習は将来の職業や生き方につながる体験学習の機会であり、多くの学説により体験学習には「省察(振り返り)」が必要であることが言及されている。コルブ(Kolb.D.)の体験学習モデルは、[具体的な経験]→[内省的な観察]→[抽象的な概念化]→[能動的な試み]→のプロセスをたどる循環型であり、「省察(振り返り)」を意味する[内省的な観察]は体験学習のステップを進むために欠かせない概念として位置づけられている。本発表においては、養護実習後に行った教職実践演習および演習等における「振り返り」を中心とする取り組みを紹介し、コルブの体験学習モデルを適用して分析を行い、体験学習を促す効果と要因、課題について検討した。