「健康・予防概念の改鋳に向けての基礎的考察-WHO健康政策動向と医療社会学・健康社会学研究の分析を手がかりに」
本研究では、欧州型の社会環境づくりを重視する心理社会的アプローチの立場から、従来の予防医学・保健領域の理論的枠組を再検討し、新たなニーズに立脚した社会科学の理論的枠組みから社会システムを構築していくために、健康・予防概念の改鋳(改訂)に向けての概念の検討をした。その結果、現代の健康を解釈する際の視点として、より社会環境との相互作用の側面を重視した健康解釈の妥当性を理論的に明らかにしたほか、地域における包括的予防システムの必要性が明らかとなった。pp.125-138
『東北福祉大学大学院研究論文集-総合福祉学研究』No.6