1990年代以降、食への関心が高まり2005年には食育基本法が制定されるなど、社会や家庭において食の重要性が周知されるようになった。しかし年々、増加傾向にある食物アレルギーをもつ子どもたちは、その保護者によって安全な食が確保されてきた。しかし、その子どもたちが保育所・幼稚園、小学校、中学校へ通うようになると、保護者は学校側と個別に給食への対応について交渉してきた。そのような中、宮城県仙台市では食物アレルギーを抱える子どもの親たちが結集し、その対応を求めていった。本稿では、仙台市における食物アレルギーをもつ子どもの親の会の活動に着目し、その活動の変遷についてまとめたものである。pp.7-10、松本祥子