「農村女性のライフコースにおける産直活動の意義―宮城県田尻町通木地区の事例を手がかりに―」
宮城県田尻町通木地区において産直に従事している農家6戸、2世代(嫁世代と姑世代)12名の女性を対象として、産直労働と農村女性の生活との関係を分析した。農村女性は、農村家族の生活と経営とをいかにして両立させていくかを模索していく中で、あるいは、農村地域の中で自分の生活をいかに享受していくのかという視点をとおして、産直労働に携わっている。とくに育児などの家事労働との関わりは、産直労働をおこなうにあたって決定的に重要な要因となっている。pp.111-130
『社会学年報』第29号、東北社会学会