その他

基本情報

氏名 松本 祥子
氏名(カナ) マツモト サチコ
氏名(英語) Matsumoto Sachiko
所属 総合福祉学部 社会福祉学科
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

タイトル・テーマ

「食物アレルギー児をもつ親の会の運動における民間専門店の役割―宮城県仙台市の事例―」

単著・共著の別

その他(発表学会等)

発行又は発表の年月

201809

発表学会等の名称

日本家政学会東北・北海道支部第62回研究発表会、東北生活文化大学

概要

食物アレルギー児を抱える親は、どのような問題に直面し、如何にして解決してきたのか、仙台市のアレルギー対応専門店「ヘルシーハット」の活動に着目し、役割を明らかにすることを目的とし、2009年、2013年、2106年、2017年にアレルギー対応専門店「ヘルシーハット」の経営者、店員、関係者を対象として調査を行った。調査方法は、インタビューと文書資料による。その結果、1986年、仙台市にアレルギー対応専門店が開店すると食品のみならず、情報を求めて多数の客が来店するようになる。そこで専門店の創業者は同じ悩みをもつ親の情報交換の場として1988年、「宮城食物アレルギー研究会」を発足させ、アレルギーをもつ子どもの親同士でネットワークを形成できるようにした。その後、専門店が中心となり親の会、医師とも連携して行政に給食対応について働きかけると、仙台市は全国に先駆けて「保育所給食食物アレルギー対応マニュアル」を作成し、子どもたちに安全な食の提供を開始した。さらに専門店は東日本大震災の経験から災害時における食物アレルギー対応についても行政へ働きかけを行ってきた。この専門店としての活動を分類すると、Ⅰ.食物アレルギー児をもつ親同士を結びつける活動、Ⅱ.アレルギー児における食のノーマライゼーション実現のための活動、Ⅲ.災害時における食物アレルギー児対応の活動、Ⅳ.国レベルでの法整備への働きかけの活動とすることができ、これらの活動の観点からみた場合、専門店が創業時から現在までに果たしてきた役割はきわめて大きい。