本研究では、発達が気になる子どもの保護者支援として、オンラインによる個別支援方式および対面でのグループ支援方式で実施している全4回の短縮版ペアレント・トレーニングの効果を明らかにすることを目的とした。効果として、子どもの症状の改善・行動・態度・表情・コミュニケーションに関する肯定的な変化がみられた。母親の変化としては、気持ちが楽になる・穏やかになる・子どもの気持ちを考える・これまでの自身の言動への気づきを得る・子どもがかわいいと思えたなどが明らかになった。さらに、きょうだいとの関係改善、父親の理解や協力体制ができたこと、家族の雰囲気が良くなり笑顔が増えた効果がみられるなど家族への影響がみられた。また、さらなる支援につながる効果もみられ、短縮版PTでも効果が十分に得られ、支援者の人的資源が限られる中、多くの保護者支援利用につながる可能性が示唆された。