2011年の東日本大震災後、仮設住宅に居住する被災高齢者の健康課題を明らかにすることと、訪問看護ボランティア活動のあり方を検討することを目的とした。被災後、健康に関して変化したことなどについて、半構造化インタビュー調査を行い、質的帰納的方法で分析した。被災高齢者の健康課題のカテゴリーとして、《血圧管理困難》、《睡眠障害》、《活動量低下》、《コミュニケーション不足》の4つが抽出された。訪問活動については、責任を持ち、連絡体制の整備・会議への参加など常に関係者との連携が重要であり、被災高齢者の話し相手となる活動は重要な看護であり、信頼関係を構築するために継続した訪問看護の重要性が示唆された。
p.71-74
富澤 弥生, 一ノ瀬 まきの, 鈴木 千明, 中村 令子, 三澤 寿美