小児看護CNSとして「発達が気になる子どもの子育て支援相談室」を開設し、支援を実践している。おもな利用者は母親であるが、今回、両親で利用することによる効果について検討すること
を目的とした。2020年4月～2023年1月の利用は延べ229回、計68名、うち両親での利用は10組であった。支援後の感想として、「何事も自分でやろうとする場面が増えた」、「片付けなど自ら行うようになった」、「子どもに対してイライラしなくなった」、「ボーっとした子だと思っていたが、ほめてあげれば動けると思った」、「(母親の)幸福度があがった」、「(支援前は)子どものできないことに注目していた」、「(親が)知らないことにより、間違った方向にエネルギーを使っていたことを知った」、「家庭での雰囲気が良くな
った」、「みんなの笑顔が増えた」、「今回一緒に利用することで、子どもの接し方など共通した子どもへの対応をとることができた」、「子育ての方向や子どもの成長について夫婦で話し合う時間が増えた」、「両親ともに利用できるとより効果が上がると思った」などがみられた。
支援により、子どもに良い変化がみられ、保護者はこれまでの子育てを反省し、自身の気持ちと態度の変化を実感していた。また、両親ともに子ど
もの特性をふまえた専門性のある支援を利用することによる効果が明らかになった。今後は両親での利用が増えるように工夫し実践していきたいと考える。
