講義で学んだ「子どもの権利」の内容を、小児看護学実習おいて学生はどのように考察しているのかを明らかにすることにより、今後の教育方法への示唆を得ることを目的とした。実習記録「小児医療におけるこどもの最善の利益について考えたこと」の部分について、SPSS Analytics for Surveys 4.0.1を用いて、テキストマイニング分析を行った。『説明と同意』の抽出が多く、学生は、抽象的な概念の理解にとどまらず、自身の見学・実践を通して、自分の言葉で「子どもの権利」を考察することができていた。学生が、「子どもの権利」について考察を深化させる際には、学生が援助に参加する機会を増やし、実際に場面を見学・実践することはもちろん、レポート記述により客観的に自身の考えをまとめ、さらにカンファレンスで振り返り、学生同士で共有することへの支援も必要であると考える。
p.222
鈴木千明、富澤弥生