「母親が発達障害のあるこどもの保護者支援を受けたことにより家族におよぼす影響」

日本家族看護学会第22回学術集会、小田原市

目的は、発達障害のあるこどもの保護者支援のひとつであるペアレント・トレーニングを母親が受けたことにより、家族におよぼす影響について明らかにすることである。対象は、発達障害のあるこどもの母親77名であり、研究方法として、１回2時間、5名程度のグループで、原則毎週、全9回行っているペアレント・トレーニング修了後、母親が自由に語った感想を逐語録に起こし、家族におよぼす影響について語った部分を抽出し、質的記述的方法で分析した。カテゴリーは、＜親子とも自信を得た＞、＜親子の信頼関係ができた＞、＜親子とも気持ちが楽になった＞、＜家族で過ごす時間が変化した＞、＜家族でほめ合うようになった＞、＜きょうだいの行動が変化した＞、＜父親の行動が変化した＞、＜夫婦関係が変化した＞の8つであった。母親が保護者支援を受けることは、対象となるこどもだけでなく、きょうだいや父親の言動や症状の変化があり、家族関係によい影響をおよぼすことが明らかになった。母親がほめ方を習得し、気持ちが安定する重要性が示唆された。
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