近年,大学講義において学生の学びの質向上の観点からルーブリックの活用が推奨されている.特 に,小学校教員養成を行う教職課程を有する大学では,大学教育での学習経験と教育現場との接続を意識 する必要があり,ルーブリック評価の実施は喫緊の課題となっている.多くの大学ではコモンルーブリッ クが整備されている一方で,各講義において教員の創意によってルーブリック作成が認められている.し かしながら,個々の講義のルーブリックの例示も少なく,教員自身が作成方法についても熟知していると は言い難い状態である.そこで,本研究では,小学校教員養成を行う教職課程における教科教育法(社会 科教育,音楽教育,英語教育)及び教育情報の4つの講義で,松下ら(2015)が示したルーブリック作成の 型を活用し,各講義のルーブリック作成を行ったことを報告する.
pp.35-48
三浦和美、渡会純一、伊勢恵、山下祐一郎