芳賀 均・森健一郎(2020)『楽しい合科的学習の実践―音楽と他教科の合科・STEAM教育を考慮した教科横断的な学習―』の図書紹介を行った。
STEAM教育の5観点を統合的に扱うことで、必然的に横断的な見方・考え方が育まれる。本書の例は、「ドアチャイムを作る」(算数の比の学習+音楽)、「警報音作り」(プログラミング学習+音楽)、アニマシオンゲーム(国語科+音楽)など、様々な試みが紹介されいてる。これらの活動は、いずれも授業の中に「判断すること」を意図的に組み込むことになる。そして、「どうなる」「どうする」「どうして」という問いかけを多用し、無自覚の行動を言語化によって明確にさせているプロセスがある。楽しさを目的に捉えることで、必然的に知識・技能がもとめられ、結果として新しい見方・考え方が生成される。