段ボールベッドが低温環境での入眠過程に及ぼす影響を検討した。成人男性12名を、気温15℃相対湿度60%の人工気候室内で、床の上、および、段ボールベッドの上、にそれぞれ防災毛布を敷いた状態の2条件で13:15から2時間の昼寝をとらせた。睡眠ポリグラフィで評価した睡眠構築に条件間の相違は認められなかったが、背中の皮膚温および寝床内温度が段ボールベッドの方が有意に高値を示した。主観申告も段ボールベッドにおいて、有意に暖かいとの回答が得られ、より長時間の夜間睡眠では、睡眠構築にも影響が現れる可能性が考えられた。
54(2): 65-73
水野一枝、水野康、西山加奈、田邊素子、水谷嘉浩、小林大介