本研究は、これまで臨床美術が各分野、対象に向けて実践してきた際、適用した各種評価法、スケールについて再検討し、臨床美術及び臨床美術士の質を担保する為の視点、記録、評価の定義を行う事を目的としている。特に新たに必要とされる子どもを対象とした実践、とりわけ発達障害児に向けての実践評価について考究する必要性を指摘している。「感性記録評価表 発達障がい児支援ver.」についてその項目等の再検討と同時に、臨床美術の持つ特性に沿った複数の視点、エビデンス・ベースド・アプローチの蓄積と、ナラティブ・ベースド・アプローチの併用による検証を指摘した。