本発表では、Huang (1991)による中国語の空の目的語に動詞句削除として分析をするという提案はミャンマー語の空の目的語に拡張して説明することができないと示しました。しかし、ミャンマー語の空項は日本語の空項と同様に主要部のT、vと一致しないことを示し、Saito(2007)とその他が日本語の空項は項省略であると提案したように、ミャンマー語の空項も項省略として分析すべきであることを主張ました。中国語の主語においては、Huangの動詞句削除が説明できず、Saitoのanti-agreement仮説にも適応できないので、残された課題として今後研究していきます。 p.12