障害のある方や高齢者が自由に外出できない状況にあるのはQOLの低下に直結する。以前より、ジョイスティック等で簡単に運転操作が可能な電動車いすが発売され、障害者も高齢者も電動車いすによる外出が比較的しやすくなった。しかし、上肢に重い障害があったり、不随意運動があったりする方はジョイスティック等の操作が困難なため電動車いすを利用できない場合がある。一方、近年、QZSSみちびき衛星による国産GNSSのサービスが開始された。このサービスでは、みちびき衛星からのCLAS補正信号を受信し、誤差数センチメートルで現在位置が測位できる。そこで、著者らはCLAS方式のGNSS受信機と電動車いすを組み合わせて、指定した目的地まで自律走行できるシステムの試作を行った。走行実験の結果、周囲40mの正方形の経路をほぼ正確に自律走行させることができた。