東日本大震災被災者に対するカウンセリング・エステの効果に関するまとめと,これまで関わりを続けてきた施術者へのアンケートと聞き取り調査を通じて,施術者自身の変化,施術者と被災者との関係をコミュニケーションの方略の視点から分析した.その結果,施術者からの発言には当初被災者に対して気を遣うような発言を遠慮する傾向がみられたが,複数年にわたるコミュニケーションを通し,仮設住宅の中で相互に「褒めあう」ことが増え,両者の健康観や行動の向上が認められた.この調査を通して,被災後におけるカウンセリング・エステを通したコミュニケーションについて,4ステップでの方略を提案した.
(総頁数478頁)
光永輝彦,君島智子,田邊素子,小笠原サキ子,髙村元章,庭野賀津子,佐藤俊人