本項では、被災地で暮らす女性たちによって震災直後より始められた「もの作り」活動への参加を通じて、身体面、精神面および社会面における健康状態や生きる張合いを如何に保ちながら、その後の生活再建に向けて歩んできたのか、我々が実施してきた4年間の追跡調査の一部より検証した。今回は、特に平成25年度および平成26年度(東日本大震災発生後2年半と3年半の経過時期)に実施した現地調査のデータをもとに、「もの作り」活動と健康の維持・改善との関係性について考察した。
第3章、健康等の機能-「ものづくり」活動と健康の関係から-、総p.478pp.246-249
金政信、高村元章、工藤健一、宮城好郎、白石雅紀、江尻行男