その他

基本情報

氏名 髙村 元章
氏名(カナ) タカムラ モトアキ
氏名(英語) Takamura Motoaki
所属 健康科学部 リハビリテーション学科(理学療法学専攻)
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

タイトル・テーマ

身体活動指標よりみたプレ・フレイル高齢者の特徴について

単著・共著の別

共著

発行又は発表の年月

202003

発表学会等の名称

第21回日本健康支援学会年次学術大会

概要

研究の目的は、地域在住のプレ・フレイル高齢者とノン・フレイル高齢者の身体活動量を比較検討することにより、プレ・フレイル高齢者の特徴を明らかにすることである。同時に、調査対象地域で以前より行われきた住民主体の自主グループ活動(週1回のダンベル体操教室)への参加の有無が、両高齢者間の身体活動量において違いがあるか比較検討を行った。
 対象は、宮城県山元町に居住する65歳以上の高齢者で、地区の老人会または住民主体の自主グループ活動に参加している、自力歩行が可能な高齢者332名とした。調査・測定項目は、基本情報と社会的情報に加え、身体機能評価として5m通常歩行、握力、開眼片足立ちを測定した。身体活動量の評価は加速度計(Active style Pro HJA750C・オムロンヘルスケア社)により7日間の計測を実施し、座位行動および身体活動、1日平均歩数を算出とした。身体活動は、活動強度によって座位行動、低強度身体活動、中高強度身体活動に分類した。フレイルの判定にはJ-CHS(Cardiovascular Health Study)の指標を用いた。該当項目なしをノン・フレイル、1~2項目該当をプレ・フレイルと判定し、フレイル(3~5項目)に該当した者は今回除外した。
統計解析は、プレ・フレイルの有無を独立変数、座位行動および各身体活動、歩数を従属変数として、先行研究をもとに年齢、性別、教育歴、加速度計装着時間で調整した共分散分析を用いた。さらに、自主グループ活動参加群と活動非参加群に層化し、同様にプレ・フレイルとノン・フレイル間で座位行動および各身体活動、歩数について解析した。
 結果は、解析対象256名、年齢74.9±6.0歳、女性221名(86.3%)、ノン・フレイル142名(55.5%)、 プレ・フレイル114名(44.5%)であった。加速度計の装着時間はノン・フレイルに比べ、プレ・フレイルで有意(P=0.001)に短かったが、座位行動および低強度身体活動、中高強度身体活動、歩数のいずれの身体活動において有意差はみられなかった。住民主体の自主グループ活動への参加群と非参加群で層化しての比較では、活動参加群における各身体活動と歩数はプレ・フレイルとノン・フレイルで有意な差はみられなかった。一方、活動非参加群においては、ノン・フレイル高齢者に比べ、プレ・フレイル高齢者の中高強度身体活動(P=0.003)と歩数 (P=0.004)は有意に低下していた。座位行動および低強度身体活動には有意差はみられなかった。