乳児が生後3~9ヵ月の間、各家庭における自然場面での母子音声相互作用を記録して、音響分析による分析を行なった。その結果、(1)母親音声における音調曲線のパターン別出現率は乳児の月齢によって変化する、(2)母親音声の音調曲線のパターンに対する乳児の音声反応率もまた、月齢によって変化する、ということが明らかとなり、母親は乳児が生後3~9ヵ月の間、乳児の発達段階に応じて音声の音調曲線のパターン別出現率を変化させていることが示唆された。
pp.59-68
庭野執筆担当箇所:全文
Katsuko Niwano, Kuniaki Sugai