ロシアのクラスノヤルスク地方における障害児の統合教育の変遷について、現地調査をもとに歴史的背景と現状を報告した。ロシアはソビエト連邦時代、障害児教育を「矯正教育(Correctional
education)」と呼んでおり、障害児の矯正を目的とした教育がなされていた。しかし、その後ロシアに移行してから積極的に西ヨーロッパやアメリカの特殊教育の方法を取り入れ、障害児を通常学級で学ばせる統合教育が進みつつある。彼らは統合教育の目的を「社会化」することであるとしている。
pp.53-60
庭野執筆担当箇所:全文
Katsuko Niwano, Alexei Kononenko, Tadashi Kitaoka.