健康の維持・増進法の基本的要素となるヘルス・リテラシーの向上法の開発に取り組んだ。成人5,000名を対象とした地域住民の健康観に関する調査を行った結果、「健康に向けた行動」-健診、健康志向、健康向上行動の実施には、ポジティブ・ヘルスに基づいた健康理解が特に重要であることを実証した。さらに、肥満者を対象とした運動プログラムが健康行動の基盤となるヘルス・リテラシーに及ぼす影響を検討した。その結果、運動参加者が内包している健康観は、運動がもたらす医学的効果に少なからぬ影響することが示唆されるため、健康に関する理解と実践の組み合わせの創意工夫がより求められることを明らかにした。