筋収縮閾値以下の電気刺激(CL-VES)が虚血骨格筋の血管新生因子であるVEGF、HGF、FGF、あるいは炎症・低酸素因子であるIL6、HIFに及ぼす影響について検討した。さらに収縮性電気刺激(IH-VES)との比較を行った。CL-VESではHGF、VEGFの増加を認めたが、IL6、HIF、FGFに関しては差異を認めなかった。IH-VESではVEGFの増加を認めたがHGFの増加を認めなかった。虚血肢に対するCL-VESは、低酸素や炎症を介さずにVEGF・HGFを増加させることにより血管新生に関与し、その機序はIH-VESとは異なる可能性が示唆された。
pp.457-466
長坂 誠、上月正博、藤居 徹、河村孝幸