慢性腎不全(CRF)は心血管病発症の重要な危険因子である。一方で血液透析を受けており、かつ腎移植待機中にAMIを発症したCRF患者に対して、心肺運動負荷試験(CPX)による運動処方と運動療法を柱とした心リハを施行した。外来では自転車エルゴメータを中心とした運動療法を行い、在宅ではウォーキングと低強度筋力トレーニングを指導した。運動強度の調節、種類の変更、在宅運動療法の工夫、および定期的なCPXの再検と教育を行うことで運動療法の継続を図った。その結果運動習慣が獲得され、4ヶ月半にわたって運動耐容能の改善を認めた。
pp.111-116
蓼内かおり、五安城亜希、澤邊泰、河村孝幸、吉田一徳