NPO 法人ジャパンハートクラブは、2021年11月より一般社団法人日本遠隔運動療法協会と協働して、維持期心臓リハビリテーションの遠隔運動療法サービス「Tele-MedEx
Club」を開始している。今回は、運動指導者として報告する。60分間の運動プログラムは、体調やバイタル確認、ストレッチ、30分間の有酸素運動、数種目の筋力トレ
ーニングで構成されている。参加者10名以内に対して、心臓リハビリテーション指導士と健康運動指導士の2名体制で、各々が運動時の安全管理と運動指導を担当してい
る。遠隔管理には、Web運動管理システムとオンライン会議システムを併用した独自システムが導入されている。参加者の年齢は40代~70代後半で、居住地は京都、神奈
川、東京、宮城などであった。運動中の有害事象はなく、対面型の運動教室と同等の内容が提供できていた。参加者からは「見守られている感覚」「自宅で気軽に参加で
きる」等の肯定的な感想を得た。指導者側の課題としては、遠隔特有の指導スキルの必要性や、手動や口頭での確認作業が多い点が挙げられた。機器のユーザビリティ向
上によって、維持期心臓リハビリテーションの新たな実施形態として確立していく可能性がある。