【目的】NPO 法人ジャパンハートクラブは、2021 年 11 月より一般社団法人日本遠隔運動療法協会と協働して、維持期心臓リハビリテーションの遠隔運動療法サービス「Tele-MedEx Club」を開始している。今回は、その取り組みの現状を紹介する。
【方法】Tele-MedEx Club が提供する 60 分間のプログラムは、体調確認、ストレッチ、有酸素運動、筋力トレーニングで構成されている。運営は、心臓リハビリテーション指導士と健康運動指導士の 2 名体制で、各々が運動時の安全管理と運動指導を担当している。遠隔管理には、Web 運動管理システムと既存のオンライン会議システムを併用した独自システムが導入されている。
【結果】2022 年 8 月末までに、実施回数 120 回、のべ 259 名が参加し、参加者の年齢幅は 49 ~ 77 歳であった。運動中の有害事象はなく、対面型の運動教室と同等の内容が提供できている。参加者からは「見守られている感覚」「コミュニケーションが取り易い」等の肯定的な感想を得た。
【考察】参加者と指導者の双方が、遠隔ならではのメリットを実感していた。今後、機器等のユーザビリティ向上によって、維持期心臓リハビリテーションの新たな実施形態として確立していく可能性がある。