当科や関連病院のリハビリテーション(リハ)医や⼤学院⽣は総出で東北地⽅のリハ施設の被災や安否状況の確認を⾏い、診療⽀援
に繰り出した。リハスタッフは避難所まわりなどをして被災者のリハ⽀援、廃⽤・⼆次障害の予防に努めた。メディックスクラブ仙台
は5⽉19⽇より再開できた。上⽉は⽇本リハ医学会震災対策本部の現地対策本部⻑になった。関係者と協議のうえ「東⽇本⼤震災宮城
県リハビリテーション⽀援会議」と「宮城県リハビリテーション医会」を⽴ち上げて、リハ患者の受け⼊れや引き渡しを円滑に⾏った
り、リハ⽀援が必要なところに応援に⾏くシステムを作成した。
リハ資源は決して潤沢なものではなく、効率的な運⽤が必須である。そのためには、情報の⼀元化、体系化、共有化、継承化が重要
である。東⽇本⼤震災を教訓に、「災害リハ」という概念を創設した。様々な経験やノウハウを整理して、東⽇本⼤震災リハ⽀援10
団体とともに「⼤規模災害リハビリテーション対応マニュアル」(医⻭薬出版)を作成し、2012年5⽉に刊⾏した。今後は、地域のリ
ハ⽀援を継続するとともに、マニュアルを基に急性期災害リハチーム(Disaster Acute Rehabilitation Team;DART)の結成やコー
ディネーターの養成にも努める予定である。上⽉ 正博、河村 孝幸、河村 篤⼦、及川 珠美、納屋 幸、⽥村 由⾺、須⽥ 千尋、坂⽥ 佳⼦、森 信芳、⻑坂 誠、海⽼原覚、伊藤 修