その他

基本情報

氏名 河村 孝幸
氏名(カナ) カワムラ タカユキ
氏名(英語) Kawamura Takayuki
所属 健康科学部 医療経営管理学科
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

タイトル・テーマ

「高齢社会における自立支援型健康サービスの意義:東北福祉大学「仙台元気塾」の取り組み 」

単著・共著の別

その他(発表学会等)

発行又は発表の年月

201509

発表学会等の名称

第34回日本臨床運動療法学会学術集会、仙台

概要

東北福祉大学では、2005年の介護保険制度改正以前から予防重視型システムへの転換に着目し、21世紀型の福祉として提言している「予防福祉」の普及啓発に取り組んできた。予防福祉健康増進推進室は、その一環として、自立支援型健康サービスの普及と運動・教育プログラム・コンテンツの開発に取り組んできた。
健康サービスとしては、会員組織である「仙台元気塾」を2004年より学内施設を使用して運営し、身体障がい者や軽度要介護・支援レベルから元気高齢者が参加している。そのため、体力レベルや身体機能の変化に対応した一貫性、連続性のある20の各種プログラムが提供されている(計740回、7146名参加:平成26年度実績)。さらに、健康サービスを受けた元気塾会員自身が、社会参画に必要となる基礎的な健康を獲得し、教育プログラムを受けることで、サービスを受ける側であった元気塾会員が、今度はサービスを提供する側に回り、社会参画できる仕組みを元気塾モデルとして事業開発のコンセプトとしている。
また、大学の研究成果を地域に定着させる「人材育成」を基盤とした事業を展開しており、平成26年度は県内外の10の市・町にて、地域の健康づくりを担う住民の育成事業を中心に取り組んでいる。
上記の実践を通して感じていることは、運動の場はコミュニティーでもあり、社会とのつなぎ役、セーフティーネットとしての役割を担う、ということであった。我々が沿岸被災地で2012年と2014年に行った縦断的調査研究では、このような運動を主体とした地域活動への参加は、大災害を乗り越え、高齢期に直面する数々の困難苦難を乗り越える上で大きな支えになっていたことを示唆する結果が得られている。
今後は、心身機能の維持・向上を目的とした運動療法に留まらず、個々人の生活機能を主眼に置きつつ、地域全体の元気度を高める仕組みを構築する必要がある。
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